ベビーカー売り場に行くと、どれも同じように見えて、何がちがうのか分からなくなりませんか(私も最初はそうでした)。
以前書いた「A型ベビーカー選びで後悔しないために、伝えたいこと」では、選ぶときの考え方をまとめました。今回はその続きです。2026年11月の時点で売れ筋に入っているA型ベビーカー5台と、出たばかりの新モデル1台を、メーカーが公表している数字で並べて、じっくり比べてみます。
この記事の比べ方
数字だけを並べると、かえって迷わせてしまうこともあるので、先に比べ方のルールをお伝えしておきます。
- 数字は、メーカーの公式ページとプレスリリースから(2026年11月2日に確認)
- 値段はメーカー希望小売価格(税込)。お店やネットでは、これより安く売られていることもよくあります。メーカーが値段を決めていない「オープン価格」のものは、そう書いています
- 重さは、メーカーごとに量り方が少しちがいます(「ダッコシートを除く」「付属品を除く」など)。0.1〜0.2kgの差は、ほぼ同じと思ってください
- 6台とも、生後1か月から3歳ごろ(体重15kgまで)使えて、対面と背面を切り替えられる「両対面」のタイプです
- 順位はつけていません。「どんな暮らしに合うか」で見ていきます
この6台を選んだ理由(どういう意味で「人気」なのか)
「人気」とひとことで言っても、どこで、何を数えたかで中身が変わります。今回は、通販の売れ筋ランキングと、ママ向けサイトの利用者アンケートを見て、どちらかで上位に入っているものを選びました(ランキングは2026年11月2日に確認)。
- メリオ カーボン:アカチャンホンポ通販のA型ランキングで1位。ベビーカレンダーアワード2026(会員のママ・プレママへのアンケート、2025年9〜11月)のA型・AB兼用部門でも1位
- ラクーナ クッション フリー プラス AE:アカチャンホンポ通販のA型ランキングで、色ちがいが2位・3位・6位
- ラクーナ クッション AI:ヨドバシ.comのA型売れ筋ランキングで3位。ひとつ前のモデル(AH)も、価格.comのベビーカー売れ筋ランキング(10月26日〜11月1日の集計)で5位
- スゴカル エッグショック LA:価格.comのベビーカー売れ筋ランキングで12位、ヨドバシ.comのA型売れ筋ランキングで14位
- ランフィ RB5:ベビーカレンダーアワード2026で、ランフィシリーズとして2位(RB5という型番そのものは、今回見た通販ランキングには入っていませんでした)
- スゴカルR エッグショック ZA:2026年9月下旬に出たばかりの新モデル。まだランキングには入っていないので、「売れ筋」ではなく「注目の新モデル」として入れています
売れ筋ランキングは、お店ごとに数え方がちがいますし、週ごとにも入れかわります。「今どれがよく選ばれているか」のひとつの目安として見てください。
ちなみに、価格.comの売れ筋ランキングで1位だったコンビの「auto N first II NC」は、レバーを握って手を離すと自動でたためるタイプです。対面・背面はシートの向きで切り替えるつくりで、重さも6.8kgと、今回の6台とはタイプが少しちがうので、比べるのは見送りました。
6台の比較表
| 機種 | 重さ | タイヤ | 値段(税込) |
|---|---|---|---|
| コンビ スゴカル エッグショック LA | 4.6kg | ダブル | オープン価格 |
| コンビ スゴカルR エッグショック ZA | 5.6kg | シングル | オープン価格(コンビ直販 69,300円) |
| アップリカ ラクーナ クッション AI | 5.7kg | ダブル | 66,000円 |
| アップリカ ラクーナ クッション フリー プラス AE | 6.1kg | ダブル | 76,450円 |
| ピジョン ランフィ RB5 | 5.9kg | シングル | 67,100円 |
| サイベックス メリオ カーボン(2026年モデル) | 5.9kg | シングル | 74,690円 |
ひとことで言うと、こんな感じです。
- スゴカル LA:とにかく軽い
- スゴカルR:軽さと押しやすさのいいとこ取り(2026年9月に出たばかり)
- ラクーナ クッション AI:赤ちゃんの乗り心地を大事にした定番
- ラクーナ クッション フリー プラス:4つの車輪が自由に動いて、真横にスライドできる
- ランフィ RB5:大きなタイヤで、段差やでこぼこ道に強い
- メリオ カーボン:付属品がそろっていて、見た目もおしゃれ
比べてみてわかった、3つのちがい
1. 重さの差は、いちばん大きくて1.5kg
いちばん軽いスゴカル LAが4.6kg、いちばん重いラクーナ クッション フリー プラスが6.1kg。その差は1.5kgで、1.5リットルのペットボトル1本ぶんくらいです。
「たった1.5kg」と思うかもしれません。でも、赤ちゃんを抱っこして、荷物を肩にかけて、たたんだベビーカーを持って階段をのぼる……という場面を思い浮かべると、この差は思った以上に効いてきます。駅の階段やエレベーターのない建物を毎日使うなら、重さはいちばん先に見たいところです。
2. シングルタイヤか、ダブルタイヤか
タイヤには、1つの軸に1本の「シングル」と、2本並んだ「ダブル」があります。一般的には、シングルは押し心地が軽く、ダブルは安定感があって溝にはまりにくいと言われています。
ただ最近は、シングルタイヤを大きくしたり、回転をなめらかにするボールベアリングを入れたりして、でこぼこ道や溝にも強くしたものが増えてきました。6台の中では、スゴカルR(直径16cm)とランフィ RB5(対面のときの前輪が18cm)がそのタイプです。
反対に、アップリカは「ダブルタイヤは地面につく点が多いから安定する」という考え方で、ラクーナにはダブルタイヤを使っています。どちらが正解というより、押したときの感覚の好みが大きいので、ここはぜひお店で押しくらべてみてください。
3. 「ちょっとした便利」で、値段が変わる
6台とも、A型としての基本の機能はそろっています。値段の差は、プラスアルファの部分から生まれています。たとえば、
- 4つの車輪が自由に動いて、真横に動ける(ラクーナ クッション フリー プラス)
- 遮光率・UVカット率100%の生地を使った、大きな幌(スゴカルR。メッシュ部分を除く、とのこと)
- 地面から座面までが53cmの、高めのシート(ラクーナ クッション AI)
- 新生児用のクッションやバンパーバー、カゴなどが最初からついている(メリオ カーボン)
といったところです。「この機能、わが家なら毎日使う?」と考えると、選びやすくなります。
1台ずつ、もう少しくわしく
コンビ スゴカル エッグショック LA(4.6kg)
2024年7月に出たモデルです。コンビによると、2023年〜2024年4月に発売された、対面・背面どちらでも押しやすい同じタイプ(A型両対面オート4輪)の中で、いちばん軽いベビーカーだったそうです。軽いのに、頭のクッションには衝撃を吸収する素材「エッグショック」が入っていて、赤ちゃんのベルトは磁石でくっつくバックルになっています。
- こんな方に:階段や電車をよく使う方、体力に自信がなくて少しでも軽いものがいい方
- 気になるところ:軽さを優先したつくりなので、でこぼこ道での押し心地は、お店で実際に確かめておくと安心です
『スゴカル エッグショック LA』(コンビ公式楽天市場店)を見てみる
コンビ スゴカルR エッグショック ZA(5.6kg)
2026年9月下旬に出たばかりの新しいモデルです。直径16cmのシングルタイヤにボールベアリングが入っていて、コンビによると、シングルタイヤで同じタイプ(オート4キャス)のベビーカーの中ではいちばん軽いそうです(2024年〜2026年6月に発売されたものとの比較)。たたむと奥行きが37.5cmになり、遮光率・UVカット率100%の生地を使った大きな幌「ひざしバリア」もついています。
- こんな方に:軽さも押しやすさもあきらめたくない方、日差しの強い季節のお出かけが多い方
- 気になるところ:発売から日が浅いので、実際に使った人の声はまだ多くありません
『スゴカルR エッグショック ZA』(コンビ公式楽天市場店)を見てみる
アップリカ ラクーナ クッション AI(5.7kg)
長く続いている人気シリーズ「ラクーナ」の2026年モデルです。座面の下のクッションやサスペンションで、赤ちゃんに伝わる揺れをやわらげるつくり。地面から座面までが53cmと高めなので、夏の地面の照り返しやほこりから、赤ちゃんを少し遠ざけられます。シートは洗濯ネットに入れて洗濯機で洗えます。
- こんな方に:赤ちゃんの乗り心地を第一に考えたい方、ダブルタイヤの安定感が好きな方
- 気になるところ:スゴカル LAより1.1kg重くなります
『ラクーナ クッション AI(2026年モデル)』(アップリカ公式 楽天市場店)を見てみる
アップリカ ラクーナ クッション フリー プラス AE(6.1kg)
ハンドルのレバーを握ると、4つの車輪がすべて自由に動いて、ベビーカーごと真横にスライドできます。狭いお店の通路や、人の多い場所でちょっと横によけたいときに便利な機能です。アカチャンホンポで売られているモデルです。
- こんな方に:人混みや狭いお店に行くことが多い方
- 気になるところ:6台の中でいちばん重く、値段もいちばん高めです。真横に動かしたあとは、前に押して車輪の向きを元に戻す必要があります
ピジョン ランフィ RB5(5.9kg)
対面のときの前輪が直径18cmと大きなシングルタイヤで、段差でつまずきにくいのが特長です。タイヤの回転部分にはボールベアリング、コイルとゴムの2つのサスペンションもついています。リクライニングは100〜175度、カゴは25リットルと大きめで、ハンドルの高さも3段階で変えられます。
- こんな方に:歩道のでこぼこや段差が多い道を歩く方、背の高さがちがう家族で交代して押す方
- 気になるところ:軽さを最優先するなら、スゴカル LAより1.3kg重くなります
サイベックス メリオ カーボン(2026年モデル)(5.9kg)
ドイツのブランド「サイベックス」の、カーボン素材のフレームを使った軽いベビーカーです。新生児用のクッション、首まわりを守るヘッドクッション、バンパーバー、カゴが最初からついていて、色は8色から選べます。
- こんな方に:見た目も大事にしたい方、付属品を別に買いそろえるのが手間な方
- 気になるところ:6台の中で2番目に高い値段です。たたむと高さ69cm・奥行き54cmと、ほかの5台とは形がちがうので、置く場所の形に合うか確かめておきましょう
『メリオ カーボン(2026年モデル)』(楽天24 ベビー館)を見てみる
暮らし方別、こう選ぶとよさそう
最後に、暮らし方に当てはめてみます。
- 電車・バスや、駅の階段をよく使う → 軽さを優先して、スゴカル LAかスゴカルR
- 車での移動が多い → トランクの大きさを測って、たたんだときのサイズで。奥行きはラクーナ クッション AIが36.1cm、スゴカルRが37.5cm、ランフィ RB5が38cm
- 歩道のでこぼこ、坂、段差が多い/公園へのお散歩が多い → 大きなシングルタイヤのランフィ RB5かスゴカルR。ダブルタイヤの安定感が好みならラクーナ
- 狭いお店や人混みによく行く → 真横に動けるラクーナ クッション フリー プラス
- 見た目も、付属品も大事 → メリオ カーボン
保育士・シッターとして感じていること
数字の比較だけでは伝わらないこともあるので、シッターとしていろいろなご家庭のベビーカーを見てきた中で、感じていることも書いておきます。
最近は、サイベックスをよく見かけます
少し前までは、コンビやアップリカのベビーカーを見かけることがとても多かったのですが、最近はドイツのブランド、サイベックスをよく見かけるようになりました。値段は高めですが、デザインがすてきで、私も「これ、いいな」と思っています。押してみると、とても軽くて動きやすい。押していないのに、コロコロと先に進んでくれるような感じがしました(そのぶん、坂道ではしっかり手を添えて)。
公園には、たいてい、でこぼこ道がある
ふだん歩く道を思い浮かべて選ぶのは大事です。ただ、もうひとつ想定しておいてほしいのが、でこぼこ道。お散歩で公園に行くと、砂利道や土の道、木の根っこで波打った道など、どこかに必ずと言っていいほど、でこぼこしたところがあります。
A型ベビーカーには、まだ首がすわっていない小さな赤ちゃんを乗せます。ガタガタと揺れるのは、できるだけ少なくしてあげたい(私はそこがいちばん気になります)。値段だけで選ぶより、でこぼこ道でもガタガタしにくい、作りのしっかりしたものを選んでほしいと思っています。お店でも、段差を乗り越えるときの手ごたえを、ぜひ確かめてみてください。
押しやすさには、背の高さとの相性も
同じベビーカーでも、押す人の背の高さによって、押しやすさはけっこう変わります。ハンドルの高さを変えられるかどうかも見ておくと安心です。パパとママで背の高さがちがうご家庭なら、なおさらです。
荷物のかけすぎに、気をつけて
ベビーカーはたくさん荷物を運べて便利ですが、過信は禁物です。ハンドルにたくさん荷物をかけると、重みで後ろにひっくり返ってしまうことがあります。荷物はなるべく下のカゴへ。
電車に乗るなら、たためることも大事
電車やバスをよく使うなら、さっとコンパクトにたためるかどうかも、選ぶときの大事なポイントです。ベビーカーで乗ることへの理解は広がっていて、周りの方もあたたかく見てくれることが多くなりました。そのうえで、混んでいるときには少しだけ周りに気を配れると、おたがいに気持ちよく過ごせると思います。
買う前に、もうひとつだけ
前の記事でもふれましたが、ベビー用品レンタルの会社が先輩ママ・パパ50人に聞いた調査(2026年3月)では、メーカーの表示では3歳ごろまで使えるA型ベビーカーを、約半数が生後7か月ごろまでに卒業していたそうです(50人の小さな調査なので、ひとつの目安として)。
初めての赤ちゃんだと、きれいで新しい、しっかりしたものを使いたくなりますよね。その気持ちもよく分かります。でも、ベビーカーを使う期間は、本当にあっという間。レンタルを使ったり、親戚から回ってきたものを使ったり、使い終わったら次の人に譲ったり、という考え方もあっていいと思っています。
おさがりや譲ってもらったものを使う場合は、消費者庁のリコール情報サイトで、その機種にリコールが出ていないか、がたつきがないかを確かめておきましょう。
どのベビーカーを選んでも、毎回のシートベルトや、ハンドルに荷物をかけないことなど、使うときのお約束は同じです。くわしくは「A型ベビーカー選びで後悔しないために、伝えたいこと」にまとめています。
まとめ
6台を並べてみると、重さは4.6〜6.1kg、値段は6万円台後半から7万円台が中心でした。どれもA型としての基本はしっかりしているので、「どれがいちばん良いか」より、「わが家の毎日にどれが合うか」で選んで大丈夫です。
ベビーカーは、赤ちゃんとのお出かけの相棒です。押す人も乗る赤ちゃんも、気持ちよく出かけられる1台に出会えますように🍀
参考にした情報
- コンビ株式会社 プレスリリース「スゴカル エッグショック LA」(2024年7月10日)
- コンビ株式会社 プレスリリース「スゴカルR エッグショック ZA」(2026年9月4日)
- アップリカ「ラクーナクッション 比較表」(公式サイト)
- 株式会社赤ちゃん本舗 プレスリリース「ラクーナ クッション フリー プラス AE」(2026年3月3日)
- ピジョン株式会社「Runfee RB5(ランフィ RB5)」商品情報ページ
- CTP JAPAN株式会社 プレスリリース「MELIO CARBON(メリオ カーボン)2026年モデル」(2026年1月23日)
- 価格.comマガジン「ベビーカーの選び方」(シングルタイヤとダブルタイヤのちがい)
- 株式会社ナイスベビー「A型ベビーカーの使用実態に関する調査」(2026年3月)
- アカチャンホンポ オンラインショップ「ファーストベビーカー・A型ベビーカーの人気ランキング」(2026年11月2日に確認)
- ヨドバシ.com「A型ベビーカー ベストセラーランキング」(2026年11月2日に確認)
- 価格.com「ベビーカー 人気売れ筋ランキング」(2026年10月26日〜11月1日の集計)
- ベビーカレンダー「ベビーカレンダーアワード2026 ベビーカー(A型・AB兼用)」
※値段・仕様は2026年11月2日時点のものです。買う前に、メーカーの公式サイトで最新の情報を確かめてください。
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