「どうせまだわからないし」——0歳や1歳の赤ちゃんに、そう思ったことはありませんか?
保育士・ベビーシッターとして多くのご家庭に関わってきた私自身も、子育てを振り返れば反省することがたくさんあります。それでも、現場で確信していることがあります。
子どもって、本当にちゃんとわかってるんです。
言葉が話せなくても。まだ歩けなくても。大人の声のトーン、表情、その場の空気——子どもはそういうものを、驚くほど敏感に受け取っています。
「ちょっと出かけてくるね」のひと言、言えてますか?
赤ちゃんがいる部屋を離れるとき、声もかけずにいなくなっていませんか?
「どうせわからないし」って思いがちなんですけど、これ、子どもにとってはびっくり体験なんですよね。
さっきまでそこにいたはずの人が、気づいたらいない。説明もなく、突然。
大人だって同じじゃないですか。一緒にいた人が何も言わずにいなくなってしまったら、不安になりますよね。いきなり無言で腕をつかまれて動かされたら、びっくりするはず。子どもだって、同じ気持ちです。
「トイレ行ってくるね、すぐ戻るよ」——この短いひと言を言うかどうかで、子どもが感じる安心感はずいぶん変わってきます。
生後3ヶ月の赤ちゃんにも、ちゃんと話しかけていたご家庭
ベビーシッターとして伺ったあるご家庭のお話です。
お母さんが出かける前に、生後2〜3ヶ月の赤ちゃんにこう話しかけていました。
「これからお買い物に行ってくるね。〇〇さんと一緒にお留守番しててね。すぐ帰ってくるよ」
「え、まだ3ヶ月なのに…」って思いましたか?(笑)
でもそのご家庭のお子さん、本当に穏やかで、人への信頼感がしっかりある子に育っていきました。人見知りが少なく、自分の気持ちをちゃんと表現できる、自己肯定感の高い子でした。
これって、偶然じゃないと思っています。生まれた日から「あなたのことをちゃんと見ているよ」というメッセージを受け取り続けた子は、自分が大切な存在だということを、体でわかっていくんだと思う。
小さなひと言が、子どもの中に積み重なっていく
子育ての日常にある、ちょっとした場面を思い出してみてください。
- 子どもの鼻をかむとき、いきなりティッシュを押しつけていませんか?
- 子どもを抱っこするとき、無言でひょいっと持ち上げていませんか?
- 部屋を出るとき、残された子どもに声もかけずにいなくなっていませんか?
「ちょっと鼻かんでいい?」「抱っこしてもいい?」「トイレ行ってくるね、すぐ戻るよ」
ほんの数秒のひと言なんです。でもその積み重ねが、「自分は大切にされている」という感覚を子どもの中につくっていきます。
子どもって、思った以上に空気を読んでいます。大人の雰囲気を感じ取って、気を遣っていることだってある。だからこそ、「まだわからないから声をかけなくていいや」は、本当にもったいないと思うんです。
後悔しないために、今日から意識してみてほしいこと
むずかしいことは何もありません。
ただ、子どもを「人」として扱うだけでいい。
それが0歳であっても。言葉がまだない子でも。
声をかける。説明する。許可を求める。
それだけで、子どもとの関係は変わってきます。
私自身も完璧にできていたわけじゃないし、今でも反省することはあります。でも「これを知っているかどうか」で、子育ての景色はきっと変わると思っているから、伝えずにはいられません。
特別なことじゃなくていい。今日の、ちょっとした場面で——ひと言声をかけてみてください。その小さな積み重ねが、子どもの中に「自分は大切な存在だ」という確かな土台をつくっていくと、私は信じています。
保育士・ベビーシッターとして、これまで多くのご家庭のお子さんに関わってきた経験をもとに書いています。


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