「せっかく買ったベビーカー、こんなに早く卒業するなんて思わなかった…」
そんな声を、最近よく耳にします。実際にある調査では、3歳まで使えるはずのA型ベビーカーを、約半数のママが生後7か月ほどで卒業しているという結果が出ているそうです。この数字を見たとき、私は思わず「ああ、わかるな」とうなずいてしまいました。
子どもの成長スピードって、本当に予想がつきません。「まだまだ先のことだから」と思っていた卒業のタイミングが、気づけばあっという間にやってきてしまう。それくらい、赤ちゃんの時期は短くて、貴重な時間だと思います。だからこそ、限られた期間だけ使うものに、どこまでお金や手間をかけるかというのは、悩ましいテーマですよね。
私自身のベビーカー体験
私自身がベビーカーを使っていたのは、もうずいぶん昔のことになります。正直、何ヶ月使っていたかという記憶すら曖昧なくらい、時間が経ってしまいました。でも、不思議とはっきり覚えていることがあります。それは「とにかく大きくて、移動が大変だった」ということです。
当時使っていたベビーカーは、しっかりとした作りで、子どもにとっては安定感があって良かったのだと思います。ただ、その分サイズも大きく、エレベーターのない駅の階段や、人が多い時間帯の電車では本当に苦労しました。ベビーカーを畳んで子どもを抱っこしながら階段を上り下りしたこともありましたし、満員に近い電車では「乗っていいのだろうか」と入り口の前で何度も足踏みしたこともあります。
特に記憶に残っているのは、電車に乗るときの気持ちです。今ほど「大きなベビーカーで電車に乗る」ということが当たり前ではなかった時代で、乗り込むたびになんだか申し訳ない気持ちになり、できるだけ小さくなって、隅っこに身を寄せていたのを覚えています。周りの視線が気になって、肩身が狭い思いをしたことも、一度や二度ではありませんでした。
今は時代も変わって、堂々と大きなベビーカーで電車に乗っているママさんやパパさんを、街でもよく見かけるようになりました。社会全体の理解が進んだことは、本当に良い変化だと思います。あの頃の私のように、肩身の狭い思いをするお母さんが少しでも減っているのなら、それはとても嬉しいことです。
シッターの仕事で見えてきたこと
最近は、子育てレシピの活動とは別に、シッターのお仕事でもいろいろなご家庭のベビーカーに触れる機会があります。いろいろなメーカー、いろいろなタイプのベビーカーを実際に押してみて、改めて感じることがあります。それは、「デザインや人気よりも先に、見てほしいポイントがある」ということです。
一番大事なのは「振動」
一番にチェックしてほしいのは、振動が赤ちゃんにどれだけ伝わるかという点です。見た目のかわいさや、ブランドの知名度、軽さといった部分は、どうしても目が行きやすいポイントです。でも、実際に赤ちゃんを乗せて道路の段差やデコボコした道を通ったときに、その揺れがダイレクトに伝わってしまうベビーカーだと、赤ちゃんにとってはかなりの負担になってしまいます。
特に新生児期から数ヶ月の赤ちゃんは、首も体もまだしっかりしていません。サスペンションのしっかりしたものとそうでないものとでは、押している大人が感じる以上に、乗っている赤ちゃんが感じる差は大きいものです。もしお店で試乗ができるようなら、ぜひ実際に自分の足で押してみてください。できれば、お店の中だけでなく、少し段差のある場所や、タイルの目地が入っているような場所でも試してみると、揺れの伝わり方の違いがよくわかると思います。
リクライニングの角度も忘れずに
赤ちゃんが生まれてすぐの時期は、リクライニングがしっかり倒れるタイプを選ぶと安心です。新生児期は首がすわっていないので、ベビーカーに乗せる時間が長くなる場合は、フラットに近い角度まで倒せるかどうかも、忘れずにチェックしておきたいポイントです。
たたみやすさ・持ち運びやすさ
そしてもうひとつ、私が大事だと思うのは、たたみやすさや持ち運びやすさです。これは長く使うものだからこそ、毎日の負担に直結するポイントです。電車やバスでの移動が多いご家庭なら特に、片手でサッとたためるかどうかは、想像以上に重要になってきます。タクシーのトランクに収まるサイズかどうかも、車移動が多い方には地味に大事なチェックポイントです。
価格とのバランスも考えて
A型ベビーカーは、性能が良いものほど価格も上がっていく傾向があります。でも、使う期間がそもそも短いものだということを考えると、必ずしも一番高いものが一番合っているとは限りません。最近はレンタルサービスも充実してきました。短い期間しか使わないとわかっている場合や、住まいに収納スペースの余裕がない場合は、無理に新品を購入せず、レンタルという選択肢を検討するのもひとつの方法だと思います。実際に使ってみてから、本当に必要な機能が見えてくることもあります。
選ぶときのチェックポイントまとめ
最後に、これからベビーカーを選ぶ方のために、私が大事だと思うポイントを簡単にまとめておきます。
- 振動の伝わりにくさ(できればお店で試乗を)
- リクライニングが新生児期に対応した角度まで倒れるか
- 片手でたためるかどうか、たたんだサイズ
- 対面・対向の切り替えができるか
- 購入かレンタルか、使用期間に合った選び方
ベビーカー選びは、つい見た目や口コミの評価だけで決めてしまいがちです。でも、毎日使うものだからこそ、赤ちゃんの体への負担という視点を、ぜひ忘れずに選んでもらえたらと思います。短い期間だからこそ、その時期を心地よく過ごせるベビーカーと出会えますように。


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